[Intro] 鋼の朝が 窓を開ける 太陽の代わりに 警報が鳴る 白い息さえ 監視されて 駅の群れは 同じ速度で行く [Verse 1] 改札の目が 脈を数える 広告の巫女が 笑顔を配る 弁当の湯気に 金属の匂い 誰も昨日の 夢を言わない 橋の向こうで 制服の列 黒い契約が 腕に光る ひび割れた神社の 賽銭箱には 使えない硬貨と 古い花びら [Pre-Chorus] けれど少年が 壁に刻んだ 消された家紋を 爪でなぞった それは小さな 違反だった 朝より熱い 違反だった [Chorus] 鋼の朝よ 俺たちを数えるな 呼吸の音まで 鍵にするな 鋼の朝よ 赤く錆びてゆけ 名前はまだ ここにある 鋼の朝よ 空を閉じるな 雨の向こうに 刀が光る 鋼の朝よ 今日だけは 従うふりで 刃を研ぐ [Verse 2] 社章をつけた 僧兵たちが ガラスの寺へ 祈りを運ぶ 祈りの中身は 株価と命令 経典の文字は 暗号だけ 地下のホームで 女が歌う 低い声だけ ノイズに混ぜて 「月は見ている」 ただそれだけを 乗客の胸へ そっと落とした [Pre-Chorus] そして浪人が 耳を上げた 壊れた端末に 火が灯った それは小さな 合図だった 朝より深い 合図だった [Chorus] 鋼の朝よ 俺たちを数えるな 呼吸の音まで 鍵にするな 鋼の朝よ 赤く錆びてゆけ 名前はまだ ここにある 鋼の朝よ 空を閉じるな 雨の向こうに 刀が光る 鋼の朝よ 今日だけは 従うふりで 刃を研ぐ [Synth Solo] 信号が乱れ 雲が裂ける 電子の鳥が 低く逃げる 朝の歯車 ひとつ欠けて 街の脈だけ 速くなる [Bridge] 誰も叫ばない まだ叫ばない だが靴の音が 少しずれる 同じ行進の 小さな傷から 古い太鼓が 胸で鳴る [Final Chorus] 鋼の朝よ 俺たちを数えるな 呼吸の音まで 鍵にするな 鋼の朝よ 赤く錆びてゆけ 名前はまだ ここにある 鋼の朝よ 空を閉じるな 駅の蛍光灯 震えている 鋼の朝よ 聞こえるか 従うふりで 街が変わる [Outro] ガラスの寺に 雨が落ちる 一枚の花びら 回路に沈む その赤い線が 伸びていく 鋼の朝の 心臓へ